令和7年4月1日 第62回入学式を挙行
芦屋大学の桜が満開の中、芦屋大学大学院・芦屋大学入学式が挙行されました。
式終了後には、交換留学生の自己紹介や新入生歓迎セレモニーとして、バレエ部による演技やダンス部による演技が披露され、また、新入生と教員との記念撮影が行われました。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます!
これから充実した学生生活を過ごし、かけがえのない日々となることを願っています。
この日は、春の季節の花冷えとなってしまいましたが、
バレエとダンスの歓迎演目は盛り上がりました。
令和7年度 芦屋大学大学院・芦屋大学 入学式 学長式辞
陽光にあふれ、桜も美しくさきほこる今日、入学をむかえられた皆さんにお祝いを申しあげます。それに先立ち、先週にミャンマー中部で起きました大震災につき心よりお見舞いを申し上げます。本日の新入生の中にはミャンマー出身の留学生もおり、被害が大変案じられるところです。一日も早い復興をお祈りいたします。
本日、芦屋大学大学院、芦屋大学にご入学なさった皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんを今日までいつくしみ大切に育ててこられた、ご家族、保護者の皆さまにも、こころよりお祝いを申しあげます。立派に成長されたお子さまたちの姿に感激もひとしおのことと思います。本当におめでとうございます。これからの芦屋大学の活動にご理解とご支援をお願いしますとともに、教職員一同、お子さまたちをしっかりと支えてまいりますことをお約束いたします。
私立大学にはそれぞれ、建学の精神がありますが、芦屋大学には、創立者の福山重一先生が掲げた「人それぞれ天職に生きる」という建学の精神があります。皆さんはこれから自分の天職、つまり、あなたが心から喜んでやれること、いきがいを見つける努力をしてください。そして、そのために精一杯学んでください。その中心に、大学での様々な「学び」があります。
「えー、お勉強?苦手~」と思われた方もいるでしょう。自分は成績が悪かった、だから学力が低くて勉強は嫌い、と思っている人もいると思います。思想家の内田樹先生は、「学力とは『学ぶことのできる力』のことで、数字で測れるものではなく、人と比べるものではない」とおっしゃっています。そうではなく、「自分はまだまだ知らないことがたくさんある」、「学び足りていない」ことを自覚していることが学ぶ力の第一歩であると書かれています。たとえテストで100点を取る人でも、「自分はもう学ぶこともない」と思っている人は、学ぶ力・学力が低いというのです。それなら、「自分は学力があるといえるのかも」と思いませんか?
そして、さらに学びたいと思えることができたら、教えてくれる「先生」を見つけようとすることが大切だと内田先生はいいます。自分は学び足りないと自覚していても、誰に教わったらいいかわからないといって、何もしていない人は学ぶ力がないということです。そしてそこでさらに必要なのは、先生をその気にさせることです。真っ白な気持ちで、「学びたいから教えてほしい」といえる人は伸びる力、学ぶ力があるのです。
教員というのは、自分の経験を考えても乗せられやすい人たちだと思います。学生が「是非このことを学びたい」ときらきらとした目でまっすぐな気持ちを向けてくれば、喜んで一生懸命教えます。先生たちを利用して、どんどん学ぶ力を発揮してください。
さて、芦屋大学は、今とてもグローバルになっています。今年も約70名の留学生を迎えました。現代の日本は、多くの文化的背景の異なる人々に出会い、異文化にふれる機会が増加しているわけですが、芦屋大学はその一歩先を行っています。日本人の皆さんも、留学生の皆さんも、キャンパスで毎日のように多様な考え方、異なる価値観と出会うことになるでしょう。それは驚きとドキドキの連続です。皆さんそれぞれが、そこから「知らないこと」「学びたいこと」の種を見つけてくださることを期待しています。
皆さんの世界は、いまはまだ真っ白です。それは、どんなことでもどんどん吸収できる無垢な状態とも言えます。大学生活のなかで、多様な文化、価値観にふれ、その違いを理解し、あなた方の世界を色鮮やかにカラフルにそめていってください。そのためには、「人とつながる」ことが重要です。同級生、先輩、留学生、教職員の皆さんとの、多くの新しい出会いが新入生の皆さんを待っています。是非自分から主体的につながる努力をしてください。それは、小さく閉じた自分の世界と異なる世界との出会いのはじまりです。それが、具体的な学びにつながり、皆さんを豊かな未来に導くはずです。
この高台にある美しいキャンパスでおおいに学び、学生生活を楽しんでください。皆さん一人ひとりが実り多い大学生活を送られ、生きる力を身につけ、自分の生きがいをみいだすことができることを心から祈り、私のお祝いの言葉とさせていただきます。
令和7年4月1日
芦屋大学
学長 窪田 幸子