学長メッセージ

ようこそ、芦屋大学へ
社会に自分の居場所をさがす4年間

芦屋大学 学長 比嘉 悟
芦屋大学 学長 窪田 幸子

芦屋大学は、創立者福山重一によって、「人それぞれに天職に生きる」という建学の精神のもと、1964年に開設された半世紀以上の歴史をもつ私立大学です。福山が「天職」というのは、社会での「自分の居場所」を見つける、ということだと私は思います。これから大学で学ぼうとする皆さんには、是非、あなたたちの内にある好奇心と感性を、多方面に自由にそしてのびやかに広げ、自己の関心のありかを明確にしていってください。それが、社会の中で自分の居場所を発見することにつながるはずです。
現代社会は、若者が未来を見通せない時代ともいわれます。急激に進む国際化、経済の停滞、格差の拡大、環境の変化、そしてさらにポスト・コロナ時代と世界が激動する中、誰もが自分の居場所を見出しにくくなっています。このように、世界が危機的な問題に直面するときにこそ、文化の多様性、社会のダイバーシティを学ぶことが、私たちに生きる力を与えると私は考えます。
「常識」は、世界的な視野からすると決してひとつではなく複数の多様なものです。大学生活のあいだに皆さんのフレッシュで柔軟な感性で、自分とは異なる多彩な人々の生活のあり方や考え方に直接触れてください。人びとの多様性を理解することが、自分の居場所を明らかにすることに繋がり、真の意味で国際人として生きることを可能にします。大学では、皆さんはこれまでのような受身の「お勉強」ではなく、自分の好奇心を広げる「積極的な学び」を身につけることになります。学びは、あなた方に自由への翼を与えます。わくわくするような多くの学びがあなたたちを待っています。私たちとともに学びましょう。そして私も、皆さんとの出会いを心から楽しみにしています。

Profile

甲南大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位修得退学
学位 博士(社会学)
大手前女子大学文学部専任講師、広島大学大学院総合科学研究科准教授をへて、
2021年3月まで神戸大学大学院国際文化学研究科教授 神戸大学名誉教授

専門:文化人類学研究、オーストラリア先住民研究
オーストラリア北部でフィールド調査に基づく、文化人類学研究を行う