すらすら音読ができますか?
本や授業の資料を読むとき、「指でなぞらないとうまく読めない」「書いてあることが分かりにくい」という人いませんか?今回は、Visionの視点から本や授業の資料を楽に読めるようになる方法の一つを紹介します。
文を読むときの目の動きに注目します。文を読むときは文字をゆっくり順番に見ていきます。この目の動きを追従性眼球運動(パシュート:Pursuit)と言います。これは、鳥や虫が飛んでいるのをじーっと見る目の動きと同じです。そして、文の終わりまで行くと次の文の初めに視線を移します。この動きを跳躍性眼球運動(サッケード:Saccade)と言います。これは、人がたくさんいるところで、知り合いを探すのと同じ目の動きです。
パシュートの力を高める方法の一つに、親指を立てるようにして、その手を伸ばします。これを鼻の高さで、肩幅の範囲で左右に動かします。このとき、顔を動かさないようにして親指を追視します。上下の場合は、頭の高さから胸の高さまで動かし、顔を動かさないようにして追視します。これは、板書をノートに写すときの目の動きです。ところで、より目はできますか?寄り目は、立体視と言って、距離や奥行きを掴むために必要な力です。日常生活に欠かせないことなので、寄り目の練習もしましょう。
サッケードは、両手を使います。親指を立てた両手を鼻の高さでまっすぐに伸ばし、顔を動かさずに左右の親指を見比べます。上下は、頭の高さと胸の高さに伸ばして見比べます。サッケードは何か飛んできたとき身を守る危険回避にも役立ちます。目の動きの練習は、一回につき5回程度します。文を読んで、書いてあることが分かりにくい人は、一文字一文字読んでいませんか?単語ごとに読む練習をしてみましょう。そうすると文章の意味や大切なことが分かりやすくなります。
次回は、読みやすい文字を書くためには、どのようにしたらよいのかお話します。